2021.03.17
債務整理
債務整理後に繰り上げ返済をするべき?借金の返済管理とは?
債務整理の手続きの種類が任意整理や個人再生の場合は、減額された返済額で支払いを継続する必要があります。
まず、整理した債務の返済スケジュールをしっかりと把握し、毎月の返済額と期日を確実に守ることが基本です。返済計画に従って安定した支払いを続けることで、信用情報の回復にもつながります。
しかし、お客様から「自分で返済管理ができるか不安」「返済をひとつにまとめたい」といった声をよくお聞きします。債権者の数が多い場合は振込口座や返済金額の管理が面倒です。うっかり返済金額を間違えたり、支払いを忘れてしまったりといった心配もあります。
この記事では、債務整理後の返済管理や、繰り上げ返済について解説します。ご自身で返済管理を行うのが面倒だったり、不安を感じる場合は、債務整理後の返済管理まで任せられる事務所を選んだ方がいいでしょう。ただし、返済管理のサービスはどこの事務所でもできるわけではありません。お客様の返済状況を管理できる体制が整っていない場合もありますので、事務所選びの際に確認しておくといいでしょう。
また、事務所ごとにサービス内容も異なりますので、今回はアヴァンス法務事務所ではどのような管理体制になっているのかをご紹介します。
債務整理後の返済はどうすればいい?
債務整理を行った後の返済プロセスは、どの債務整理の方法を選んだかによって異なります。まずは、基本的な流れについてご説明します。
債務整理には主に任意整理、個人再生、自己破産の三つの方法があります。自己破産をした場合は、免責決定により返済義務が免除されます。破産の成立により車などの財産を失うことがありますが、原則として返済を続ける必要はありません。
任意整理の場合、債権者と交渉して返済額の減額や、返済期間の延長をしてもらえることが多いです。合意に達した新しい返済計画に基づいて、基本的に毎月決められた金額を返済していきます。この際、利息がカットされることも多いため、以前に比べて返済がしやすくなるはずです。
個人再生を選択した場合、裁判所を通じて返済計画が立てられます。ここでは、借入総額が大幅に減額されることもありますが、通常は月々の返済額と返済期間が定められ、それに従って返済を続ける必要があります。
どちらの方法を選んでも、返済計画には必ず従う必要があります。そのために、債務整理後の返済はご自身で返済していくか、当事務所が返済を代行するか、2通りの選択肢があります。
ご自身で返済管理をする場合は、各債権者に銀行振込で支払いを行います。銀行引き落としや、振込用紙が送られてくる事例はありませんので、対処法としては自己責任で管理するしかありません。
そのため、クレジットカードなど各債権者の返済期日、振込金額、振込口座を管理する必要があります。さらに、取引明細や残高が分かるようなアプリもありませんので、残りの返済回数や残高もご自身で記録・管理しなければなりません。
もしも、振込金額を間違えたり、返済漏れがあったりすると、債権者からの連絡が直接お客様に入りますので、その対応もしなくてはいけません。
債務整理後の返済は概ね3年から5年程度です。その間、これらの面倒な作業を続けなくてはいけませんし、債権者とのやり取りが発生した場合の精神的なご負担も大きいでしょう。
任意整理後に繰り上げ返済をすべき? 基本的な考え方
任意整理後の繰り上げ返済とは、借金返済の計画に繰り上げて返済する方法です。任意整理を行った後、ご自身による管理が難しいために収入が増えたり、一時的なまとまったお金が入った場合に、できれば繰り上げ返済をしたいと考える方もいらっしゃいます。返済期間を短縮し、利息負担を減らしたいと考える人もいるでしょう。
繰り上げ返済には、将来の利息負担を軽減し、完済までの期間を短くするメリットがありますが、生活費に余裕がない場合や、緊急事態を想定して資金が必要な場合は、無理に繰り上げ返済をすることはおすすめしません。
また、任意整理後の繰り上げ返済を検討する際には、事務所や弁護士と相談し、適切な方法やタイミングを確認することが重要です。
繰り上げ返済の概要
繰り上げ返済は、通常の返済期間を短縮し、借金を早く完済する方法のことです。将来の利息負担を減らすことができ、借金問題を早く解決することが可能です。
繰り上げ返済のメリットは、利息負担の減額や返済期間の短縮、借金を完済することによる心の余裕等が挙げられます。しかし、デメリットとしては、繰り上げ返済を行うことで一時的に手元の現金が減ることから、生活に影響することがあります。
繰り上げ返済を検討する際には、将来の予定や生活費等を考慮し、無理のない範囲で返済を進めることが大切です。
繰り上げ返済と一括返済の違い
繰り上げ返済と一括返済の違いは、返済方法とタイミングにあります。繰り上げ返済は、任意整理後の返済期間中に、通常の返済金額以上に返済を行い、返済期間を短縮する方法です。
一方、一括返済は、借金全額を一度に返済し、完済する方法です。一括返済を行うことで、返済期間が短くなり、利息負担を大幅にカットできますが、一度に大きな金額が必要となるため、生活費や資金に余裕がある場合に適しています。
繰り上げ返済も一括返済も、利息負担を減らし、完済までの期間を短くすることを目的としていますが、それぞれの家計や家賃、給与の状況に合わせて、適切な方法を選択することが大切です。
繰り上げ返済ができる条件
繰り上げ返済ができる条件を具体的に見ていきましょう。
まず、借入先が繰り上げ返済を認めていることが大前提です。ローン契約時に繰り上げ返済が可能かどうかを確認し、条件を把握しておくことが重要です。
注意点として、一定以上の金額が必要であることがあります。例えば、1万円以上の金額でないと繰り上げ返済が認められないケースがあります。
繰り上げ返済手数料が発生することがありますが、無利息期間中であれば手数料がかからない場合もあります。
繰り上げ返済に適したタイミング
多くの場合、会社のボーナスや退職金、遺産相続など、一時的にでもまとまった収入があるタイミングで、繰り上げ返済を検討することがあるでしょう。これにより、借金を一気に減らすことができ、少しでも早く借金を完済できるようになります。
また、無利息期間中に繰り上げ返済を行うこともおすすめです。利息がかからない期間に返済額を増やすことで、利息負担を大幅に軽減できます。
返済予定を再考する余裕がある場合には、低金利期間が終わる前に繰り上げ返済を行うことも、金利の差で得することができるため、おすすめです。過払い金がある場合には、返還請求をすることで、払い過ぎた利息が戻ることもあります。高金利での借入をしていた場合や、知らないうちに利息を払い過ぎていた場合には、返金されることで手元の資金に余裕が生まれることがあります。ただし、過払い金請求には10年という時効があり、限りがあるため早めの手続きが必要です。
個人再生の繰り上げ返済は注意が必要
個人再生とは、裁判所を通じて借金の総額を減らし、月々の返済額を減額してもらう手続きのことです。この手続きによって返済計画が定められ、原則としてこの計画に基づいて返済を行う必要があります。個人再生を行った場合、すでに利息は発生しない状態になっているので、返済期間を短くしても利息が減る利点はありません。それでも、まとまった収入があった場合など、まとまって借金を返済し、早く解放されたいと考えるでしょう。
実際、個人再生手続き後でも一括返済や繰り上げ返済は可能です。計画に定められた返済期間内であれば一括返済や繰り上げ返済を行うことができます。もし計画に定められた金額以上を返済したい場合は、裁判所に申し立てをして返済計画を変更する必要があります。
一括返済とは、借入れした全額を一度に返済することを指します。また、繰り上げ返済は、定められた月々の返済額に加え、借入額の一部または全部を早めに返済することです。個人再生の場合、返済期間を短縮する目的で繰り上げ返済を行うことができます。
法律上、個人再生後の一括返済や繰り上げ返済に特に禁止はありませんので、実行することは可能です。個人再生により、すでに圧縮された債務には利息が付かないため、債権者側に不利益は生じません。借金の返済は平等に対応する必要がありますが、個人再生においては裁判所が厳しく管理しており、一括返済や繰り上げ返済を拒否する債権者は少ないと考えられます。一方で、債務者側は繰上げ返済でも、債権としての金額自体は変わらない可能性が高く、返済の金額自体のメリットはあまりないと言えるかもしれません。
ただし、個人再生の手続開始から日が浅い場合は、一括返済や繰り上げ返済が「不正」との疑いを持たれる可能性があります。特に計画認可後半年以内に大量の返済を行うと、不正を疑われるリスクが高まります。そのため、一括返済や繰り上げ返済を考えている場合は、専門家と事前によく相談することが重要です。
アヴァンスの返済管理なら便利で安心
「一括返済」「繰り上げ返済」を検討される理由の一つとしては、ご自身による管理が難しい、残りの返済金額がわかりにくいなど、先が見えない返済への不安があるかもしれません。
そこで、アヴァンス法務事務所に返済管理をお任せいただいた場合はどうなるのでしょうか。
アヴァンスの返済管理サービスを利用する最大のメリットは、返済計画の一元管理が可能になることです。ご自身の返済スケジュールを簡単に確認でき、返済額の変更や繰り上げ返済など、柔軟に対応することができます。
さらに、アヴァンスの返済管理システムは、返済を自動化することで、ミスを防ぎ、常に最新のデータに基づいた返済計画に対応いたします。これにより、遅延や忘れがちな支払いから解放され、毎月の財務管理がずっと楽になります。
アヴァンス法務事務所ではどのように返済管理を行っているのか、詳しくご紹介します。
月に1回、アヴァンスに一括で振り込みを行うだけでOK!
当事務所に返済管理をお任せいただく場合は、月に一度、まとめてお振り込みいただければ、こちらで各債権者に振り分けて支払いを代行します。
債権者の数が多いと振り込みの作業だけでも一苦労です。どの債権者に、いつまでに、いくら返済して、どこに振り込めばいいのか、きっちり整理して計算しておかなければいけません。振り込み間違いや、返済漏れがあれば、債権者からの連絡が入ってしまいます。これには強いストレスがかかります。
しかし、当事務所におまかせいただければ、個人では面倒なこれらの作業をまとめて管理・代行いたします。これならお客様は月に一度の振込作業だけで済むので簡単です。
安心の1ヶ月前管理
アヴァンスでは、【もしも】の時のために1ヶ月前倒しで返済管理をしています。ひと月分の返済金額をお預かりした状態にしておくことで、万が一の時の対応がスムーズに行えます。
例えば、うっかり振込を忘れてしまっても、メールでお知らせしますので、すぐに振り込んでいただければ、延滞を出す前に解決できます。また、「今月の返済ができない!」となった場合も、早めにご連絡をいただければ、お預かりしているお金の中から債権者への返済を行うように調整いたします。
このように、延滞を出さないために1ヶ月前倒しで返済管理をしています。
債務整理後に返済が滞ってしまうと、一括請求を求められたり、すべて返済し終るまで遅延損害金を請求されたりと、せっかく債務整理をしたのに、借金問題が振出しに戻ってしまいます。これでは、手続きにかけた費用と時間が水の泡になってしまいます。
そのため、ゆとりを持った返済管理をすることで、延滞を出さずに完済できるよう、最後までサポートいたします。
※余裕のある月に多めに振り込んでいただければ、繰り上げ返済の対応も可能ですし、返済が苦しくなった時のためにお金をお預かりしておくことも可能です。
返済額・返済回数などの管理もおまかせ
ご自身で返済管理をしていると、どの債権者の返済がいくら残っているのか、あと何回返済すればいいのかがわからなくなることがあります。債権者の数が4社、5社と複数あればなおさらです。
時々いらっしゃるのが、「自分で返済管理をしていたが、残高が分からなくなった。」というお問い合せです。このような場合はご自身で各債権者に問い合わせていただくしかありません。当事務所で返済管理を行わない場合は、債務整理の手続きを終了すると共に、委任契約も終了しますので、当事務所から債権者に問い合わせても個人情報の関係で教えてもらうことができません。
このように、面倒な残高の管理も、アヴァンスにおまかせいただければすべて管理いたします。
債権者からの連絡はアヴァンスが代わりにお受けします
ご自身で返済管理をしている場合は、債権者とのやり取りもご自身でしなくてはいけません。例えば、振込金額が間違っていたり、返済が遅れた場合は直接、お客様に連絡が入ります。この連絡を受けるのは、かなり気が重いのではないでしょうか。
当事務所に返済管理をおまかせいただける場合は、債権者とのやり取りも代わりに行います。返済が滞った場合の督促や、完済時に返却される書類なども一旦、アヴァンスでお預かりします。
ご家族に借金のことを内緒にしている場合など、債権者からの書類が自宅に届くと困るという方もこれなら安心です。
返済管理を行うメリット・デメリットまとめ
アヴァンス法務事務所が提供する返済管理について、メリットやデメリットについて疑問があるかもしれません。
まず一番のメリットは、専門家が返済計画をしっかりと管理し、サポートしてくれることです。これにより、借金返済がより効率的かつ確実に行えるようになります。また、返済の進捗を定期的に確認し、必要に応じて計画を調整することも可能です。さらに、アヴァンス法務事務所が返済を管理することで、債権者との交渉を代行することが可能になり、ご自身で直接債権者と交渉するストレスと負担が軽減されます。
一方でデメリットとしては、やはりこのようなサービスには費用が発生します。しかし、ご依頼のお客様の約9割にご利用いただいております。多少の費用が発生しても、返済管理を代行することで、完済に向けての大きなメリットがあると言えるでしょう。
返済管理のメリット
・振込先を1か所にまとめられて便利
・振込を忘れてもメールで知らせてくれる
・残りの返済額や返済回数は事務所が管理してくれる
・多めに振り込んで、もしもの時に備えることもできる
・繰り上げ返済の対応も可能
・債権者からの連絡を代わりに受けてくれる
・返済が滞った場合の対応がスムーズ
・債権者からの書類は一旦、事務所に届く
返済管理のデメリット
・管理費用がかかる
当事務所にご依頼のお客様の約9割の方が返済管理のサービスをご利用されます。
費用面だけで言えば、ご自身で各債権者に振り込みをする方が安くなります。しかし、煩雑な返済管理の手間と、債権者とのやり取りをご自身で対応することを考えると、アヴァンスに返済管理をおまかせいただいた方が安心です。
返済管理をおまかせいただければ、委任契約を継続している状態になりますので、債権者とのやり取りはすべてアヴァンスが行いますし、途中で返済が苦しくなった場合の再和解や方針変更などの対応もスムーズです。
そのため、万が一の備えとして返済管理をご利用されている方も多いです。
まとめ
債務整理の手続で、任意整理と個人再生を選択した場合には、完済に向けて借金を継続して返済していくことが必要です。しかし、ご自身で返済を管理される場合、払い忘れや遅延など、管理が難しいことがあります。複数の金融機関との取引が必要な場合は、借金の残高や毎月の支払額を把握するだけでも大変でしょう。
そのため、まとまった収入があった場合には繰り上げ返済を検討することも一つの方法です。これは、決められた返済額よりも多く支払い、借金を早期に完済する手段です。繰り上げ返済を行うことで、支払う利息の総額を減らすことができるため、長期的な意味では負担を軽減することができます。ただ、一度にまとまった金額が必要となり、生活を逆に圧迫する可能性もあるため、注意が必要です。
アヴァンス法務事務所にご依頼のお客様の約9割に、当事務所による返済管理のサービスをご利用いただいています。代行サービスを利用することで、毎月の返済がスムーズにできるだけでなく、返済スケジュールの管理や必要な手続きを専門家が行ってくれるため、返済に関する不安から解放されます。
アヴァンス法務事務所では24時間全国から電話やメールでの無料相談を受付しております。また、女性専用ダイヤルも開設しております。ぜひお気軽に、またお早めにご相談いただきたいと思います。