2022.09.28
借金のお悩み
よく広告などで見かける「借金減額」とは、どのような仕組みなのか?
消費者金融からの借入やカードローン、キャッシング、リボ払いなどを利用している方にとって「借金減額」は気になるキーワードではないでしょうか。
最近、ウェブ広告や動画広告などでよく見かけるようになりました。
しかし、借金が減額されることに、違和感を持つ方もおられるでしょう。「借金を減額できるなんて本当なのか?」「なにか怪しい方法ではないか?」「詐欺では?」など、様々な疑問や不安が頭をよぎるのではないでしょうか。
このコラムでは、「借金減額」がどのような仕組みなのか解説します。
「借金減額」は債務整理によるもの
広告などでよく見かける「借金減額」の仕組みは、債務整理によるものです。
債務整理とは、借金を減額したり、支払いに猶予を持たせたりすることで、借金問題を解決する方法です。そして、債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」があります。
では、それぞれの方法がどのような仕組みなのか、解説していきます。
任意整理はどのような仕組みなのか
任意整理とは、利息の減免・返済回数について交渉し、返済の負担を軽減する方法です。概ね、元金のみを5年程度で分割返済していくことになります。
任意整理の特徴として、下記が挙げられます。
・月々の返済額を減らすことが可能
・車や住宅を残せる
・家族に内緒で手続きを進められる
例えば、総額300万円の借金(利率18%)を10万円ずつ返済した場合、完済までに利息だけで約101万円かかる計算です。任意整理はこの101万円分の利息を減らす、もしくは免除してもらい、分割で返済していきます。
仮に、利息の免除と60回分割で和解交渉が成立した場合、月々の返済額を5万円に減らすことが可能です。
任意整理のポイントは「柔軟な対応」
任意整理は裁判所を通しません。アヴァンスが代理人となって、お客様の代わりに債権者と直接、交渉を行うため、柔軟な対応が可能です。主だった特徴としては次のことが挙げられます。
家族に内緒で手続きを進められる
任意整理はご家族に関わっていただく必要がないため、ご家族に内緒で手続きを進めることが可能です。また、奨学金など、保証人が付いている債務を手続きから除外することで、保証人の方への影響を避けることも可能です。
財産を残すことが可能
任意整理は、手続きをする債務としない債務を選ぶことができます。そのため、カーローンや住宅ローンを除外することで、車や住宅を残すことが可能です。その他、ご自身やご家族の財産を処分されることもありません。
手続きが比較的簡易
任意整理は比較的手続きが簡易ですので、提出書類が特にありません。アヴァンスとご契約いただいた後は、手続きが完了するまで、特にやっていただくことがありません。そのため、周囲の方に任意整理をしていることを気づかれにくいです。
このように、任意整理は柔軟な対応が可能です。逆に、後述する個人再生と自己破産は裁判所を通すため、様々な制約があります。
個人再生はどのような仕組みなのか
個人再生とは、債務を1/5もしくは最低弁済額の100万円まで圧縮し、原則3年で分割返済する方法です。住宅資金特別条項を利用すれば、住宅ローンを残すことが可能です。
個人再生は裁判所に申立てを行い、手続きを進めます。裁判所に収入証明や家計簿、財産に関する書類などを提出し、「個人再生をすれば返済を継続できるか」を厳しく判断されます。
個人再生の特徴として、下記が挙げられます。
・債務を大幅に減額できる
・住宅ローンを残すことが可能
・裁判所に返済見込を厳しく判断される
先述の任意整理では借金問題を解決できない場合の次の手段として検討することが多いです。
先程の例に出てきた、総額300万円の借金(利率18%)に対して個人再生を行った場合、利息が免除され、元金が100万円に圧縮されます。これを3年で分割返済した場合、月々の返済額が約28,000円になります。
個人再生のポイントは「住宅資金特別条項」
個人再生はすべての債務が手続きの対象になります。そのため、住宅ローンをお持ちの場合は、住宅ローンも手続きの対象になってしまいます。これでは、住宅を処分されてしまいます。
そこで、住宅資金特別条項という特則を利用すれば、住宅ローンを手続きの対象から外すことができます。これなら、住宅を残すことが可能です。(※利用には条件があります。)
自己破産はどのような仕組みなのか
自己破産は、すべての債務の返済義務を免除してもらう方法です。ただし、20万円以上の価値のある財産が処分されます。
自己破産は個人再生と同様に、裁判所に申立てを行います。裁判所に収入証明や家計簿、財産に関する書類などを提出し、「自己破産をすれば生活を再建できるか」を厳しく判断されます。
さらに、様々な規定があり、自己破産の手続き中は、警備員や保険募集人など、一部の職業に就くことができません。また、ギャンブルや浪費が原因の借金は自己破産が認められにくいです。
自己破産の特徴として、下記が挙げられます。
・全ての返済義務が免除される
・車や住宅などの財産を処分される
・一部の職業に制限がある
先述の任意整理・個人再生では借金問題を解決できない場合に検討することが多いです。
先程の、総額300万円の借金(利率18%)に対して自己破産を行った場合、利息も元金も免除されます。
自己破産のポイントは「生活を立て直すこと」
自己破産はすべての返済義務が免除されます。つまり、今後は一切の返済をしなくていいということです。しかし、その反面、財産が処分されます。
このことから、「自己破産をすると全て取り上げられる」「無一文になって路頭に迷う」「人生の終わり」のようなイメージをお持ちの方も多いのですが、これは間違いです。テレビや映画の影響でしょうか、なぜかこのような印象を持たれています。
処分される財産は、ご本人名義の20万円以上の価値の財産のみです。衣類・家具・家電など生活に必要なものは処分されません。また、99万円以下の現金は残すことが可能です。(※裁判所の規定あり。)
財産が処分されるのは、換金して債権者に配当することが目的です。そのため、衣類や日用品など価値が付かないものまで処分されることはありません。また、ご家族の財産まで処分されることもありません。
自己破産は生活を再建させるための手段です。自己破産によって生活が立ち行かなくなっては本末転倒です。
まとめ
「借金減額」の仕組みは債務整理によるものです。債務整理は認定司法書士や弁護士が行う業務ですので、詐欺や怪しげな方法ではありませんのでご安心下さい。
もし、ご不安であれば、掲載されている事務所のホームページを調べてから問い合わせをされてはいかがでしょうか。
債務整理の実績は多そうか、ホームページをしっかり作っているか、住所は実在しているか、代表者の情報を掲載しているかなど、確認してみてください。
債務整理には、メリット・デメリットがあり、借金や財産のご状況によって、どの方法を選べばいいのか、ご自身で判断するのは難しいです。デメリットだけを見て、解決を先延ばしにしてしまうとさらに危険です。
借金問題でお困りであれば、まずは一度、アヴァンス法務事務所にご相談下さい。相談料は何度でも無料です。お客様おひとりおひとりにあったプランをご提案いたします。