債務整理を迷っている間に借金問題が泥沼化！手遅れになる前に解決を！

借金問題のご相談を頂いた後に「少し考えます」と保留にされることがよくあります。一旦、落ち着いて考えていただくことは全く問題ないのですが、ここで絶対に避けていただきたいのは「借金問題の放置」です。 

借金問題を放置した結果、さらに深刻な状況になってしまったというお話も少なくありません。「やっぱり、もっと早く手続きをすればよかった…」と後悔しないためにも、借金問題が深刻化するとどのようなことになるのかを知っておきましょう。

今回は、借金問題を放置してしまう要因も併せて解説していきます。

■債務整理をためらう理由で最も多いのが「信用情報に事故情報が載ること」

債務整理をためらう要因として多いのが信用情報機関に事故情報（俗に言うブラックリスト）が載ることです。これにより、新しくクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりなどの新たな借り入れが難しくなります。それでは、信用情報機関とは何か、なぜ新たな借り入れが難しくなるのかを詳しく解説していきます。

信用情報機関とはお客様の借入の情報を管理・提供している機関です。ここにクレジットカードやキャッシング、ローンなどの契約情報や毎月の返済状況などが登録されます。もし、延滞や債務整理を行った場合は、その事実が事故情報として登録されます。

金融会社はお客様にお金を貸す際の判断材料のひとつとして信用情報を照会します。もし、信用情報に事故情報が載っていると「この人にお金を貸しても返してもらえないかもしれない」と判断され、借り入れが難しい可能性が高くなります。

クレジットカード会社も更新などのタイミングで信用情報を照会することがあります。この時に事故情報が登録されているとクレジットカードが更新できない可能性があります。

これらのことから、債務整理をすると「お金を借りられなくなる」「クレジットカードが持てなくなる」と考えられ、手続きをためらわれる方が多いです。しかし、債務整理をしなければお金が借りられるとは限りません。どういうことか次の項目で解説します。

■債務整理をしてもしなくても借り入れが難しい場合がある。

債務整理を行わなくても借り入れが難しい場合があります。それは、信用情報機関には［返済状況］や［借入状況］も登録されているためです。

［返済状況を見て返済能力を判断する］

債務整理をしなくても、2回以上延滞をしたことがある場合はすでに事故情報が載っている可能性が高いです。そうなると債務整理をしてもしなくても新たな借り入れが難しくなります。

［借入状況を見て返済能力を判断する］

債務整理や延滞をしていなくても、いくつもの金融会社から借り入れを行っている場合は、返済能力が低いと判断されやすく、借り入れが難しい場合があります。 

例えば、キャッシングの審査のために金融会社が信用情報を照会したとします。そこで、お客様の借入状況を見て、収入に対して借入金額が多すぎる場合は「借り過ぎ」と判断されたり、借入件数が多い場合は「多重債務」の状態を懸念され、新たな借り入れが難しい場合があります。 

また、2010年に総量規制という貸金業法による規制が施行されました。これにより借金の総額が年収の1/3を超えている場合は新たな借り入れをすることができません。一見、不便なように思いますが、消費者の借り過ぎを防ぐためにこのような規制が設けられました。（銀行などの一部の金融機関は対象外です。）

■借金問題を放置した結果、どのようなことになるのか

クレジットカードや今後の借入のことが気になって、そのまま借金問題を放置してしまう方もいらっしゃいます。しかし、借金問題を放置していても状況が良くなることはありません。そこで、借金問題を放置するとどのようなことが起こるのか、具体的に解説していきます。返済が苦しい、延滞しているという状態であればすぐに対処したほうがいいことがお分かりいただけると思います。

［借金を返すための借金を繰り返してしまう］

借金を返すために借金をしてしまうと、それだけ利息の負担が増えることになります。こうなると、借金がどんどん増えることになり、自転車操業に陥ってしまいます。先ほどご紹介したように、信用情報機関には借入状況も載っているため、借金の金額が増えたり、借入先が増えたりといつかは借りられなくなる可能性が高いです。

［家族に借金があることを知られてしまう］

督促の連絡からご家族に借金があることを知られてしまうことがあります。督促の電話は基本的に金融会社に登録したご本人の携帯電話にかかってくることが多いのですが、その電話を無視し続けると、督促の郵便が送られてきたり、督促の電話が自宅にかかってくるということもあり、ご家族に借金のことを気づかれてしまうかもしれません。

［遅延損害金が膨らむ、一括請求をされる］

借金の返済が滞ると遅延損害金が発生します。遅延損害金は借入利率よりも高い利率が設定されていることが多く、延滞を放置している期間が長くなる程、借金が増えていってしまいます。また、一括請求をされる可能性もあります。

［裁判を起こされ、財産や給料を差し押さえられる］

さらに延滞を放置し続けると、裁判を起こされ、財産や給料を差し押さえられる場合があります。給料が差し押さえられてしまうと勤務先に借金の返済が滞っていることを知られてしまいます。ここまで借金問題が深刻化してしまうと問題解決が難しくなってしまいます。

■借金問題が深刻化してしまうと解決方法の選択肢が少なくなる

借金問題が深刻化してからご相談いただくお客様もいらっしゃいます。「もう少し早く相談して頂いていたら・・・」と思うことも多々あります。借金問題が深刻化するとそれだけ解決方法の選択肢が狭くなります。どういうことなのか、具体的にご説明していきましょう。

［任意整理での解決が難しくなる］

債務整理の手続きには「任意整理」「個人再生」「自己破産」があります。

この中の任意整理とは、金融会社に対して将来利息の減免と分割返済について交渉し、月々の返済の負担を軽減する手続き方法です。任意整理は裁判所を通さないため、他の「個人再生」「自己破産」と比べて柔軟な対応が可能です。例えば、ご家族や職場に内緒で手続きを行うことが可能であったり、住宅ローンや車のローンなど影響を出したくない債務を手続きの対象から外すといったことが可能です。

また、裁判所を通さないため、複雑な書類を用意していただく必要もなく、手続きが比較的、簡易という特徴もあります。

任意整理の大きなメリットは手続きの柔軟さにあります。そのため、アヴァンス法務事務所にご相談いただくお客様の約8割が「任意整理」を選択されます。しかし、「借金の金額が増え過ぎた」「すでに給与や財産を差し押さえられた」というところまで借金問題が深刻化してしまうと、任意整理での解決が難しくなります。

［任意整理の特徴］

先述したように、任意整理は個人再生や自己破産と比べ、柔軟な対応が可能です。具体的にどのような違いがあるのかを見ていきましょう。

・家族に知られずに手続きが進められる

裁判所を通さないため、ご家族に内緒にしたまま手続きを行うことが可能です。「個人再生」と「自己破産」の場合は家計の収支や同居のご家族の収入証明などを裁判所に提出する必要があるため、ご家族に内緒で手続きを進めることが困難です。

・手続きをする債務としない債務を選ぶことができる

例えば、友人や知人からの借金はこのまま返済を続けたい、ローンの残っている車を残したい場合など、債務整理の影響を出したくない借金を手続きの対象から外すことが可能です。「個人再生」と「自己破産」の場合は基本的に全ての債務が手続きの対象になります。

※但し、個人再生は住宅資金特別条項（条件あり）を利用すれば住宅ローンを残すことが可能です。

・手続きが比較的、簡易

裁判所を通さないため、複雑な書類を用意する必要がありません。金融会社との交渉も認定司法書士や弁護士が代理人となって進めますので、お客様にやって頂く作業は特にありません。

［なぜ、任意整理での解決が難しくなるのか？］

借金問題を放置したことで任意整理での解決が難しくなる要因としてよくあるのが下記の2点です。

・返済額が減ったとしても完済できる見込みがない

借金を繰り返したり、遅延損害金が増えたり、などで借金の金額が大きくなりすぎたというお話も少なくありません。借金の金額が大きくなると当然、返済額も大きくなります。任意整理で返済額を減らせたとしても返済を続けていける見込みが無い場合は任意整理の和解は成立しません。

・給与や財産の差し押さえは解除できない

延滞を放置し続けると、裁判を起こされ給与や財産を差し押さえられる可能性があります。しかし、任意整理では差し押さえを解除することができません。 

任意整理での解決が見込めない場合は「個人再生」や「自己破産」を検討する必要があります。個人再生と自己破産の場合は裁判所に申立てを行う必要があるため、手続きがやや煩雑になります。

また、ご家族に内緒のまま解決することが難しくなったり、すべての債務が対象になるなど、任意整理のような柔軟な対応ができません。 

このように借金問題が深刻化すると解決方法の選択肢が狭くなってしまいます。「もっと早く手続きをしておけばよかった…」と後悔しないためにも、借金の返済が苦しいと感じたらアヴァンス法務事務所にご相談ください。早めのご相談が早期解決につながります。

■「もっと早く債務整理をしておけばよかった・・・」と後悔しないために

債務整理の手続きを行うと、「クレジットカードが作れなくなる」「住宅ローンが組めないかもしれない」「お金が借りられないと困る」といったことを心配され、債務整理の手続きを躊躇されるお客様がいらっしゃいます。そして、どうにもならなくなってから債務整理の手続きをされる方もこれまでにいらっしゃいました。 

借金問題が深刻化してからでは、解決へのハードルが上がってしまい、「家族に内緒で解決したい」「車を手放したくない」といった対応が難しくなってしまいます。そうなる前にお早めにアヴァンス法務事務所にご相談ください。